近年、中小企業の「成長」を後押しする政策が相次いでいます。その象徴的な取り組みが、2025年に中小企業庁が開始した「100億宣言」です。名前のインパクトが先行しがちですが、実は大型補助金の入り口にもなる重要な制度です。わかりやすく解説します。
100億宣言とは
100億宣言とは、中小企業が「売上高100億円の実現に向けて取り組んでいく」ことを宣言し、専用のポータルサイトで公表する制度です。単なる目標表明にとどまらず、公表することで各種の支援につながる仕組みになっています。
宣言できる企業
宣言(掲載申請)ができるのは、次の中小企業が目安です。
- 売上高10億円以上100億円未満の中小企業
「すでに一定の規模があり、これから100億円を目指すステージの企業」が対象、という位置づけです。なお、後述の補助金に申請する予定がない企業でも、宣言自体は行えます。
宣言の4つのメリット
宣言・公表することで、主に次のようなメリットがあります。
| メリット | 内容の目安 |
|---|---|
| 大型補助金の要件 | 中小企業成長加速化補助金(上限5億円)の申請要件になる |
| 税制 | 経営強化税制の拡充など、税制上の後押しの対象になり得る |
| ネットワーク | 成長を目指す経営者どうしのネットワークへの参加 |
| ブランディング | 公式ロゴマークの利用による対外的な発信 |
成長加速化補助金との関係
とりわけ実務上大きいのが、中小企業成長加速化補助金の入り口になるという点です。この補助金は建物費を含む大規模投資に上限5億円を補助する制度ですが、その申請の前提として「100億宣言」の公表が求められます。
つまり、「大型補助金を使って拠点を新設・増築したい」と考えるなら、まず100億宣言から準備を始める流れになります。補助金の詳細は「中小企業成長加速化補助金とは?」をご覧ください。
宣言の進め方
宣言にあたっては、売上高100億円に向けた成長の方向性を整理し、所定の様式にまとめてポータルサイトに掲載申請します。「なぜ100億円を目指せるのか」「どんな道筋で成長するのか」を自社の言葉で描くことが出発点です。ここで整理した成長ストーリーは、そのまま成長加速化補助金の事業計画づくりの土台にもなります。
本記事は2026年時点の一般的な解説です。宣言の要件・メリット・様式や、関連する補助金・税制の内容は改定されることがあります。実際の手続きにあたっては、中小企業庁の最新情報をご確認ください。
補助金の申請書類・事業計画書の作成、官公署への提出代理は当事務所の行政書士が担当します。成長戦略の立案などの経営面のご支援(非独占業務)は、提携する株式会社Red Finbackが承ります。
まとめ
100億宣言は、単なる目標表明ではなく、大型補助金・税制・ネットワークへの入り口となる制度です。売上10億円を超え、次の成長を狙う企業にとっては、検討する価値の大きい一手といえます。「宣言してみたいが、何から手をつければ?」という段階から、成長加速化補助金の活用まで含めて、お気軽にご相談ください。