高度専門職(1号)は、高度人材ポイント制で70点以上に達すると認められ、80点以上なら永住が最短1年で申請できる優遇資格です。診断で「70点に届かない」と出ても、あきらめる必要はありません。ポイントの項目には、数ヶ月〜1年で動かせるものが多く、狙って上げられます。この記事では、経営者・役員向け(高度専門職1号ハ)を中心に、点数の上げ方を整理します。

まず「あと何点」かを把握する

対策の出発点は、現状の点数と不足分の把握です。当事務所の無料ツール「高度専門職(1号ハ)ポイント計算」で、学歴・職歴・年収・地位・特別加算を選ぶだけで合計点と「あと何点」が分かります(入力内容は送信されません)。まずはご自身の現在地を確認してみてください。

点数を上げる具体的なレバー

不足分を埋める代表的な方法は次のとおりです。数ヶ月で動かせるものから順に検討すると効率的です。

レバー加点の目安
日本語能力(N2)+10点
日本語能力(N1)+15点
会社での地位(代表取締役への就任)+10点(取締役は+5点)
年収の引上げ(区分が上がる)+10点〜
日本の大学卒/世界上位大学卒各+10点
投資運用業などへの従事+10点
1億円以上の投資+5点

特に日本語能力(N2/N1)と会社での地位は、本人の取り組みや役員体制の見直しで比較的動かしやすいレバーです。「あと5点」なら、届かせ方はいくつも考えられます。どの組み合わせが最短かは、学歴・職歴・在留状況によって変わります。

80点を狙う意味――永住が最短1年に

ポイント制の優遇は、点数の水準で大きく変わります。

ポイント永住までの在留期間の目安
80点以上最短1年
70点以上3年
70点未満(一般)原則10年

つまり、70点に届けば永住が3年で、80点まで伸ばせれば1年で視野に入ります。「あと少しで70点」の方はもちろん、「70点は超えたが80点に届かない」方も、もう一段の上積みで永住までの期間を大きく縮められます。点数と永住・帰化の関係は「最短ルート診断」でも確認できます。

見落としやすい注意点

  • 年収300万円未満は対象外:合計点が70点以上でも、年収が300万円に満たない場合は高度専門職として認められません。
  • 「両時点」での保持:永住の短縮特例は、申請時に加えて1年前/3年前の時点でも基準点を満たし、その期間を通じて継続して保持していることが必要です。早めに点数を固めることが大切です。
  • 経営・管理を前提とする高度専門職1号ハは、経営・管理の新基準が前提:2025年10月改正後の「経営・管理」の許可基準に適合していないと、永住や高度専門職2号への移行は認められません(詳細は「経営者が日本で永住を目指すには」)。

よくある質問

Q. あと5点だけ足りません。現実的に上げられますか?
多くの場合、可能性はあります。日本語(N2で+10、N1で+15)、代表取締役への就任(+10)、年収区分の引上げなど、狙って動かせるレバーがあります。どれが最短かは個別に異なります。

Q. 高度専門職ビザに変更すると、すぐ永住できますか?
80点以上を1年以上維持していれば永住が視野に入りますが、点数のほか、素行善良・独立生計・税や年金・保険の適正な履行などの永住要件も満たす必要があります。

Q. 点数を上げる手続きは行政書士に頼めますか?
日本語の取得や年収の引上げなどはご本人の取り組みになりますが、どのレバーが最短かの戦略設計や、在留資格変更・永住許可申請の書類作成・提出代理は当事務所が担当します。

本記事は出入国在留管理庁「高度人材ポイント制」および永住許可に関するガイドライン等をもとにした一般的な解説です(最終確認日:2026年7月6日)。配点・要件・運用は改定されることがあります。実際の申請にあたっては最新の公表資料をご確認ください。本記事は許可を保証するものではありません。
在留資格の変更・永住許可申請の申請書類の作成・入管への提出代理は当事務所(東京都行政書士会所属)の行政書士が担当します。経営面のご支援(非独占業務)は、提携する株式会社Red Finbackが承ります。

まとめ

ポイントが足りないという診断結果は、「対象外」ではなく「あと◯点、こう埋めれば届く」という出発点です。日本語・役職・年収・特別加算など、動かせるレバーを見極めれば、高度専門職の取得も、80点による永住の短縮も現実的になります。まずはポイント計算で現在地を確認し、最短の上げ方について、お気軽にご相談ください。

更新履歴:2026.07.06 初版公開