Medical Corporation

認定医療法人への移行支援

認定医療法人とは、持分あり医療法人が持分なしへ移行する計画について厚生労働大臣の認定を受けた法人です。認定を受けると出資持分にかかる相続税と贈与税の納税が猶予され、持分の全部を放棄した場合に猶予税額が免除されます。認定申請の期限は2029年12月31日で、認定を受けたあと移行にかけられる期間は5年です。当事務所は移行計画の認定申請と、移行が完了したあと6年間の報告を担います。

本ページは厚生労働省「持分なし医療法人への移行に関する手引書」(令和8年3月改訂)、および医療法施行規則附則にもとづきます。最終確認日 2026-08-05。制度の内容は法令の改正により変わりますので、手続きにあたっては必ず最新の手引書をご確認ください。

こんなご相談をいただきます

  • 出資持分が相続財産に含まれたままで、次の代に何を残すことになるのか整理できていない
  • 後継者が見つからず譲渡の相談を進めているが、法人を残す道があるなら比べたい
  • 出資者が複数いて、持分の払戻しを求められたときに法人が資金を用意できるか不安がある
  • 顧問税理士から認定医療法人の話は聞いたが、申請書を誰が作るのかが決まっていない

先送りすると何が積み上がるか

出資持分は法人の財産ではなく、出資した方個人の財産です。法人が成長して純資産が増えるほど持分の評価は上がり、そのまま相続の対象になります。相続がいつ起きるかは誰にも読めません。評価が上がりきってから考え始めると、選べる手は減ります。不慮の相続等が発生してしまう前にあらかじめ移行を終えておくことが重要である、というのが手引書の立場です。

出資者が複数いる法人には、もうひとつ別の負担があります。出資者は持分の払戻しを請求でき、請求があれば法人はその資金を用意することになりますが、持分なしへ移行すればこの請求も止まります。

移行すると課税の扱いがどう変わるか

猶予と免除は別のものです。認定を受けた時点では猶予にとどまり、持分の全部を放棄した時点で免除されます。

場面課税の扱い
相続が起きた場合相続税の申告期限までに認定を受ければ、出資持分にかかる相続税が猶予されます
出資者の間で持分を放棄する場合放棄の時点で認定を受けている必要があります
法人が持分を受ける場合認定を受けていれば、法人に贈与税は課されません

出典:厚生労働省「持分なし医療法人への移行に関する手引書」(令和8年3月改訂)。放棄の場合だけは認定が先に必要で、相続が起きた場合の申告期限までという扱いとは条件が違います。

税額の計算は当事務所では行いません

出資持分の評価と、相続税・贈与税の納税猶予の申告は税理士の業務です。当事務所では行いません。個別にいくら軽くなるかというご質問は、顧問税理士にご確認ください。登記は司法書士、出資者の間で争いになった場合は弁護士の業務です。当事務所がお引き受けするのは、厚生労働大臣および都道府県知事あての申請書類と報告書類の作成と提出です。

認定を受けるための運営要件

運営要件は医療法施行規則附則第57条の2第1項に9つ定められています。通常の運営で満たしているものが多く、決算書で実際に判定するのは数値の2つです。

要件内容
社会保険診療等の収入医療保健業の収入の80%を超えること
医業収入と医業費用医業収入が医業費用の150%以内であること
関係者への利益法人の関係者に特別の利益を与えないこと
役員報酬不当に高額にならない支給基準を定めていること
遊休財産事業費用の額を超えないこと

上の5つは9つの要件のうち主なものです(出典:医療法施行規則附則第57条の2第1項、厚生労働省「持分なし医療法人への移行に関する手引書」(令和8年3月改訂))。これらは認定の時点だけでなく、移行が完了してから6年を経過するまで満たし続ける必要があります。

要件に届いているかを、先にご自分で確かめる

数値の2要件は、直近に終了した1会計年度の損益計算書から4つの数字を入れれば判定できます。決算書をお預かりする前の目安としてお使いください。入力した内容は送信されず、お使いの端末内で計算します。

持分なし移行 適格チェック(無料)

手続きの相手と期間の目安

手続き提出先期間の目安
移行計画の認定申請厚生労働大臣申請から認定まで約3か月
定款変更の認可申請都道府県知事東京都で約3か月
認定後の進捗状況報告厚生労働大臣認定日から1年ごと
移行後の運営状況報告厚生労働大臣移行完了日から1年ごと

認定は国、定款変更の認可は都道府県で提出先が分かれます。当事務所が担う申請については、お客様の窓口はひとつです。認定までの約3か月は令和7年度の実績(厚生労働省「持分なし医療法人への移行に関する手引書」(令和8年3月改訂))、東京都の約3か月は東京都保健医療局「医療法人運営の手引」令和8年4月版によります。

進め方

  1. 0 無料

    STEP0 適格判定

    直近3期分の貸借対照表と損益計算書をお預かりし、数値の2要件に届いているかを判定して書面でご報告します。届かないと分かった時点でお伝えし、費用はいただきません。

  2. 1 認定まで約3か月

    STEP1 移行計画と認定申請

    移行計画、認定申請書、出資者名簿、要件該当説明書類を作成し、社員総会に必要な書式をご用意したうえで厚生労働大臣へ提出します。提出はメールで足りるため、窓口へ出向く必要はありません。

  3. 2 認定から5年以内

    STEP2 持分処分の書面

    出資持分の放棄申出書を整え、処分の日から3か月以内の処分報告と、認定日から1年ごとの進捗状況報告を提出します。出資者との交渉と紛争への対応は行いません。

  4. 3 認可まで約3か月

    STEP3 移行完了

    社員総会の議決を経て都道府県知事へ定款変更の認可を申請し、認可の日から3か月以内に実施状況報告を提出します。ここで移行が完了します。

段階ごとにお引き受けします。先にすべてをお決めいただく必要はなく、無料の適格判定の結果を見てから次をお決めいただけます。

移行したあとの報告

時点報告期限
認定を受けたあと進捗状況報告認定日から1年を経過するごとに、経過した日の翌日から3か月以内
持分を処分したとき持分の処分報告処分の日から3か月以内
移行が完了したとき実施状況報告定款変更の認可の日から3か月以内
移行したあと運営状況報告移行完了日から1年を経過するごとに、経過した日の翌日から3か月以内

運営状況報告は移行が完了してから6年を経過するまで続き、6年目だけは移行完了日から5年10か月以内という前倒しの期限になります。6年が過ぎると認定の効力は消滅し、報告も要件の充足も不要になります(医療法施行規則附則第60条第5項、厚生労働省「持分なし医療法人への移行に関する手引書」(令和8年3月改訂))。期限のない義務ではないので、負担の総量を先に読めます。

着手前に押さえておくこと

  • 報告を1回でも落として運営要件を満たさなくなると認定は取り消され、一度取り消されると再び認定を受けることはできません
  • 認定が取り消されると猶予されていた税額が確定し、移行が完了したあとの取消であれば贈与税がさかのぼって課税されます
  • 出資者の間で持分を放棄する場合は、放棄の時点で認定を受けている必要があります。相続が起きた場合とは条件が違います
  • 出資者の間ですでに争いが生じている案件はお引き受けできません。弁護士の業務にあたります

費用

段階内容費用(税別)
STEP0 適格判定要件の充足と概算スケジュールの判定0円
STEP1 移行計画と認定申請移行計画の作成と厚生労働大臣への提出800,000円
STEP2 持分処分の書面放棄の書面の整備と処分の報告400,000円
STEP3 移行完了定款変更の認可申請と実施状況報告500,000円
STEP4 移行後の報告年1回の運営状況報告年額180,000円

段階ごとにお見積りをお出しします。STEP4の運営状況報告は年額で、移行が完了してから6年で終わります。なお当事務所の報酬とは別に、税理士と司法書士の報酬、登記などの実費が必要です。

着手までにお渡しするもの

医療法人の定款変更の認可申請や役員変更の届出は、これまでも取り扱ってきました。認定の申請についても、着手の前に見積りと日程を書面でお出しします。厚生労働省は検討の段階からの事前相談を受け付けているので、申請の方針はそこで確かめたうえで進めます。

当事務所が担う範囲

補助金・在留資格に関する申請書類の作成および官公署への提出代理は、行政書士法に基づき当事務所(東京都行政書士会所属)の行政書士が行います。制度の選定支援・事業計画づくり・経営に関する分析等の非独占業務は、提携する株式会社Red Finbackが提供します。事業計画書の確認が中小企業診断士・公認会計士・税理士に限定される制度(在留資格「経営・管理」等)については、当事務所は確認主体とはならず、提携専門家をご紹介のうえ申請書類の作成・提出代理を担当します。

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よくあるご質問

持分なしにすると、法人は誰のものになるのですか。

出資持分は消えますが、法人はそのまま存続します。経営権は社員総会と理事会にあり、持分の有無とは別です。移行にともなって理事長が交代することもありません。

すでに顧問税理士に相談しています。依頼が重複しませんか。

重複しません。出資持分の評価と納税猶予の申告は税理士の業務で、当事務所では行いません。当事務所が担うのは厚生労働大臣あての申請書類の作成と、移行後6年の報告です。

出資者が複数いる場合はどのように進めますか。

出資持分の放棄申出書を出資者ごとに整え、処分の状況を厚生労働大臣へ報告します。出資者との交渉と紛争への対応は弁護士の業務にあたるため、当事務所では行いません。理事長が出資者へご説明になるときの資料は、当事務所でご用意します。

移行後6年の報告を自分たちで出すことはできますか。

できます。ご本人が作成して提出することは適法です。ただし報告を落として運営要件を満たさなくなると認定が取り消され、再び認定を受けることはできません。

認定申請の期限までに移行まで終える必要がありますか。

認定申請の期限は2029年12月31日ですが、認定を受けたあとの移行には認定日から5年の期間があります。期限までに認定を受けられるかどうかが、まず判断の分かれ目になります。

直近3期分の決算書をお預かりできれば、要件に届いているかを判定してご報告します。判定に費用はいただきません。

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